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Ryzen7 5800X を空冷で発熱対策に使ったCPUクーラーとは?

Ryzen7 5800Xを購入しRyzen7 3700Xと入れ替えしました。

空冷のCPUクーラーで使えるのか?

大型空冷の忍者5を使った場合とRyzen7 3700Xに付属していたWraith Prismを使った場合の温度とBIOS設定での対策についてです。

目次

Ryzen7 5800XのWraith Prismを使った場合の温度

Ryzen7 3700X付属のCPUクーラー・Wraith PRISMをそのまま使用してみたところ

アイドリング時も多少高めで、ベンチマーク(Cinebench Release 20)をするとすぐに90度になります。

8コアが一塊になっているので熱密度が高いことが発熱の原因のようです。

シングル・マルチ共に高いパフォーマンスを発揮するのですが

この発熱により扱いにくいと言われているようです。

Ryzen7 5800Xの空冷での熱対策として忍者5を購入

大型空冷にすれば冷えるんじゃないかと思い、かなりの大型の忍者5を購入し以下を実施

1、CPUクーラーを忍者5に交換する

2、BIOSからECOモードに設定してみる

3、PBOの設定を手動変更してみる

以上をそれぞれ実施しベンチマークを取りました。

室温20度での計測です。

マザーボードはASUS ROG STRIX B450-F GAMINGでBIOSは最新です。

 

ベンチマークと温度(Cinebench Release 20)

マルチのベンチマーク

ノーマルモード 6079
CPU最大温度 90度張りつき

忍者5でも90度になってしまいます。

エコモード 5598
CPU温度最大 66度

マルチ性能はおおよそ8%位低下しますが
CPU温度が24度も下がります。
精神的にはこの位の温度がいいですね。

 

せっかく高性能のCPUを買って
ECOモードではもったいない
性能低下を極力抑え発熱対策もしようと思い
PBOを手動設定してみました。

PBO(PPT110 TDC80 EDC110)
PBO手動設定のマルチ 5958
CPU温度最大80度
最大クロック4.7GHZ

性能低下を最小限で発熱を抑えることに成功
忍者5ノーマルFANでこの程度の温度まで下がるので
Wraith PRISM等でも最大80度代後半くらいに抑えられると思います。
クロックも4.7GHZまで上がるので低いクロックに制限されません

シングルのベンチマーク

ノーマルモードのシングル 626
最大温度 66度

 

エコモードのシングル 624-626
最大温度 66度
1回目と2回目で多少変化しました。

 

PBO(PPT110 TDC80 EDC110)
PBO手動設定 シングル 625
最大温度66度

色々試した結果忍者5を使った場合
マルチ性能を維持しつつ発熱対策するには
PBO(PPT110 TDC80 EDC110)が良いという事がわかりました

これならノーマルとほとんど性能差がなく
温度を下げられるので、お勧めです。

さらに温度を下げたい場合や季節に応じて、全部の値を少しづつ下げて
熱と速度のバランスがいい値を探してみると面白いでしょう。

自分はエンコード等はあまりやりませんから、
夏場はECOモード、涼しくなったらPBO手動設定で運用しようと思います。

忍者5のCPUファンを1200回転の物に交換して温度がどうなるのか試してみましたがCinebenchの最高温度的にはあまり変化がありませんでした。
5800Xの特長としてガツンと温度が急上昇するので
大型空冷でも瞬間的な温度上昇には追い付かないのでしょうね。

 

 

Wraith Prismを使いたい

忍者5だととにかく大きいし光らないので面白くないという事で、お気に入りのWraith PRISMで何とか運用したいと思い色々と試行錯誤

新しいBIOSではPBO2なるチューニングが可能になっています。

PBO2はコアごとの電圧を最適化して発熱を抑えつつ性能を上げることができます。

簡単に言うとコアごとの電圧を可能な限り下げて全体の発熱を抑える事で、サーマルスロットリング(高温になると動作クロックが下がる)による、性能低下を抑えようという事ですね。

調整には根気がいりますが、最適な値を見つけると発熱が抑えられつつ性能も上がるという良いことづくめになります。

自分が実施した手順としては以下の通りです。

1、PBO1である程度の値を設定

2、PBO2でコアごとの電圧を下げていきOCCTで負荷テストを実施

3、エラーが発生するコアのみ電圧を止めてその他のコアの電圧をエラーが出なくなるまで下げる

以上の手順で実施しました。

BIOS調整法はいろいろなサイトで紹介されていますので

私の使用しているマザーボードASUS ROG STRIX B450-F GAMINGでのやり方を説明してみます。

1、BIOSに入り詳細に移動

 

2、AMD Overclockingに移動

3、保証についてのメッセージが出るのでAcceptを選択
私の実施しているチューニングはオーバークロックではなくダウン側に調整するためCPU負荷は上がらないので問題はありませんが、設定を逆に間違えると問題が発生する場合があり、自己責任になります。

 

4、Precision Boost Overdrive に移動

 

5、Advanced を選択

 

6、PBO Limits で Manual を選択

 

7、PPT TDC EDC の数値を入力したら Curve Optimizer に移動
この数値はエコモードと忍者5使用時に設定した数値の中間位になります。

 

8、Curve Optimizer を PerCore に変更(コアごとに電圧を調整)

 

9、全コアごとに Curve Optimizer sign を Negative(マイナス)に設定し
 全コアの数値を1からスタートしてOCCTで15分間ベンチを取り、エラーでなければ数値を大きくしていきます。

私の5800Xはコア0のみがNegative5までが限界で、Negative6だとOCCTで15分以内にエラーが出ます。

それ以外のコアはNegative14まで下げることができました。

時間のない方は7位から初めてOCCTでエラーが出るコアだけ数値を減らし、エラーが出なくなったら、
他のコアを数値を上げるという感じで進めると時短になると思います。

 

PBO2を設定したベンチマークと温度(Cinebench Release 20)

マルチ 5826
シングル 621
CPU温度最大77度 (室温27度)

エコモードとノーマルの中間という感じですが
Wraith PRISMでもここまで発熱が抑えられした。
77度になるとFANが高速になりますが、ベンチマーク以外では
77度以上になることはまれなので、これで常用しています。

 

まとめ

●ryzen7 5800Xを空冷で使うには手軽なのはエコモード(Wraith PRISMでも常用可能)

●性能を落としたくない場合忍者5などの大型空冷でPBO設定で温度をギリギリまで下げる

●マルチ性能を上げつつWraith PRISMで使いたい場合PBO2でコアごとの電圧を下げる

●ライトな利用ならエコモードにすれば性能は十分なので静音重視なら大型空冷、音を気にしなければWraith PRISM

CPU自体が高額なので少しでもコストを抑えるならWraith PRISMでPBO2がおすすめですね。

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